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2020.10.19 樽洗浄と樽燻蒸をする

この時期は、昨年の同時期に樽入れしたワインやシセラを抜き出して、ろ過し瓶詰めする。

液を抜き出した後の樽は、まず水洗いをして樽内の壁面に付着した澱成分を取り除く。

樽の口は直径5センチ程度の小さな穴が一カ所だけなので、樽を転がして口を下に向け、樽洗浄専用の特殊ノズルを取り付けた高圧洗浄機で洗い流す。ノズルはJの字に曲がり、ヘッドが360度噴射する形状になっている。樽の中を想像しながらノズルを樽内の隅々に動かして、樽口から出てくる水がきれいになるまで丁寧に洗う。そのあとしっかりと乾燥させ、つぎに樽燻蒸をする。樽燻蒸は、樽の中で硫黄を燃やして樽内を殺菌する作業。約10gのトローチと呼んでいる固形の硫黄を樽栓の付いた針金に刺して、火をつけ樽の中に吊るして栓をする。温泉のようなにおいがかすかに室内に漂う。トローチが燃え尽きたら殺菌完了。これで樽内は清潔に保たれる。洗剤で洗えるステンレスタンクに比べ、木樽は洗浄も管理もひと手間かかるが、自分はこの作業が結構楽しい。木樽の質感がいいし、その中にワインが入り熟成するのもワクワクする。だからそのためにしっかりメンテナンスするのも大切な作業だし楽しいのだ。


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